料理家 吉田 玲奈
今回は、蒸し暑さが増し、食欲が細りがちなこの時期に、ぴったりな食卓の提案です。
『ごはん鍋』で炊きこむ『新にんにくとそら豆のごはん』と、『シチューパン』を使った『豚の梅煮』。どちらも、高い機密性と蓄熱性という南部鉄器の特徴が、十分に生かされるお料理です。
◎新にんにくとそら豆の炊き込みごはん
<材料>
-
- •新にんにく 3片(お好みで増減してください)
- •そら豆 8本(お好みで増減してください)
- •だし昆布 3cm×3cm 1枚
- •酒 大さじ1
- •米 3カップ
- •水 600ml~(お好みの炊き加減になるように)
- •塩 小さじ1
<作り方>
- ①米を研いでザルに上げておき、表面についた水分を吸わせる。水を吸い込むと、お米が白っぽくなります。
- ②新にんにくを、薄皮はそのままにして、ばらしておく。そら豆はサヤから外し、お歯黒の部分をV字に切れ込みを入れて取り除く。
- ③ごはん鍋に米と分量の水を入れ、大さじ1分の水を取り除いてから酒を入れる。塩を加えてざっと混ぜ、にんにく、そら豆、だし昆布をのせて、蓋をしてから中火にかける。
- ④沸騰したら弱火にし、15分間炊いたら火を止め、そら豆を取り出して蓋を戻し、10分間蒸らす。
- ⑤そら豆の粗熱が取れたら、皮を剥き、蒸らし終わったごはんに戻し、全体をさっくりと混ぜる。
③の工程まで進んでから、他のお料理に取り掛かると、時間を効率的に使えます。
◎豚の梅煮
<材料>
-
-
•豚肩ロースブロック 200g
※調理の2~3日前に、塩大さじ1くらいを擦り込んで、ラップでぴっちり巻いておきます。遅くとも前日までに。 - •完熟梅 100g
- •梅サワーシロップ 50ml
- •日本酒 50ml
- •水 適量
- •油 少々
-
•豚肩ロースブロック 200g
<作り方>
- ①シチュー鍋を熱し、油をひいて、豚肉の表面をまんべんなく焼きながら、滲み出た油はキッチンペーパーなどで拭き取る。
- ②梅と梅サワーシロップ、日本酒を加え、肉が半分浸かるくらいの水を足し、蓋をして弱火で煮る。
- ③時々蓋を取って、煮汁を肉にかけながら様子を見る。
- ④肉に火が通り、梅が煮崩れ始めたら、肉だけを取り出して、食べやすい大きさにカットする。
- ⑤梅と煮汁は、ややとろみのあるソース状になるまで煮詰める。
- ⑥お皿に肉を盛り付け、梅ソースをかける。
私は去年作っておいた梅サワーシロップ(リンゴ酢で作ったもの)を使いましたが、普通の梅シロップを使う場合は、お好みのお酢を大さじ1ほど加えてみてください。
梅シロップや梅干し、梅酒作りなどの梅仕事のときにはじいた、傷んだ梅を使うお料理の一つとして覚えていただけると良いかと思います。